よみもの

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今年に限ったことではないが、CGアニメコンテストの審査をしていると、
“ちょっと心温まる、スゴクありふれたテーマやストーリー”がやたらと多い。

例えば、“森を破壊する悪い奴らを、森の精霊がやっつける”とか、
“ちょっとした親切をしたら、めぐりめぐって主人公に幸せが来る”とか、
“友達とケンカして、悩んだけど、謝って、仲直りして、手をつないで、虹が出る”とか。

なんで、何ヶ月間も苦労して、自分の作品を作るというのに、
貴様は人に、わざわざそんなことが言いたいのか？と思ってしまう。

“自然を大切に”とか、“人に親切にしよう”とか、“友達を大切に”とか、
貴様は本当にそんなことを日々考えて生きているのか？
自分のブログが炎上しないように、何の差し障りもないことしか
言えなくなってしまったのか？

念のために言うが、見る方は、そんな当たり前のことを今さら言われても
誰も共感も感動もしないぞ。

別に新規性を求めている訳じゃないんだ。
別に“今まで誰も作ったことが無いような作品を作れ”と言っている
訳じゃないんだ。（探せば大抵既にやられているし）
“他の人と違うことをする”ってのは、他の人に振り回されているだけで、
別に自分のコトではないし。

単に、自分の感情を描くべきなんだ。
“俺は実は○○が大好きなんだが、みんなもこれって良いと思わない？”とか。
“ちょっと考えたんだけど、もし○○だったら、面白いと思わない？”とか。
“私、こんなことでよく悩むんだけど、みんなはどうなの？”とか。

TVやマンガや映画や世間で、何度も言っているようなことは、
あなたの作品の視聴者も何度も聞いているのだから、
わざわざあなたが作品化する必要はないんだ。