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#113
2002/05/15(水) 03:39 投稿者: ひぐち
第14回CGAコンテスト上映会、及びコンテスト入選・外伝ビデオ、と
ても楽しく観させていただきました。 今回もまた、レベルの底上げが感じ
られ、とてもよかったと思います。
ただ、非常に納得のいかなかった点があるため、文章にまとめてみました。
腰原仁志さんの「NextGeneratino」及び当作品に対する評についてです。
はじめに断っておきますが、この作品が入賞した事それ自体に対する反論
ではありません。審査員がその判断基準に於いて、私を含む視聴者に対して
もっともだと思える理由を持ってして入賞させたのならば、まったく問題は
ありません。
私が納得できないのは、そのような理由が全く見えなかったからです。
まず、私は当作品のシナリオやモーションをあまり高く評価していません。
これらは、解説本「いいたいホーダイ」でも複数の審査員が同様の評価を
しているように、世間一般の感覚から遊離した意見ではないかと思います。
それでも、それ以上の価値を認められての入賞であるなら納得できるので
すが、少なくとも解説書には、そのような批評は掲載されていません。
なにより問題なのは
◆『腰原ワールド全開。まさに腰原ファンのためだけの作品。一般性が弱い
◆のを私的するのは、”言うだけ野暮”。私は腰原ファンだから、全然OK!』
という審査員の意見です。
「いいたいホーダイ」は「感想や評をそのまま収録」しているとの事なの
で、この感想が掲載されているのだとは思いますが、これ以外に褒められて
いる点がひとつもない以上、どうもこの一点のみで評価されているのではな
いかと感じてしまいます。
「DoGAの審査はコレコレこのようになっていなければならない」などと傲
慢な事は言えませんが、公の場でのコンテストにおける作品の評価は「感想」
ではなく「批評」によってなされるべき、と考えます。
「これが好き」というのは「批評」ではありません。
「批評」とは、すべからく理性に依って導き出されるべき評価であって、
「感想」とは全く別の物です。算数が好きな人でも嫌いな人でも「1+1=2」
であるというのが「批評」と「感想」の違いです。
もちろん観客やファンの立場で「感想」を言うのは、全く批判される事で
はなく、むしろそれが正しい事だと思います。 しかし、審査員という立場
であれば、求められる意見はその立場に見合った一般性や論理性が求められ
べきだと考えます。
そしてなにより、このような選評は、コンテストに応募した全ての作家に
対して失礼だと考えます。 映像作品として、総合的に質の高い作品を作ろ
うと、必死に作品制作にあたっている多くの作家さんに対して、このような
価値基準で入選/落選を決定づけられるのであれば、作家の誠実さに対して、
非常に失礼です。
「CGアニメコンテスト」開催趣旨に『自主制作CGアニメ作品の発表の
場を設け、広く一般にPRするとともに、その質的向上を促進する』とあり
ます。
審査員が「私は好きだから」という理由で入選させてしまう事は、一般に
対するPRや質的向上の促進とは全く逆の価値観だと思います。これは、と
もすれば作家である腰原さん本人に対しても失礼になるのではないかと考え
ます。「質的向上の促進」どころか、いってみれば「質」を不問にしている
ような感想だからです。
非常に長い文章になってしまいましたが、要するに「『私は腰原さんファ
ンだから一般性がなくてもOK』という評価を審査員がするのはいかがなも
のでしょうか」という疑問です。
よろしければ、DoGAの方の御意見をお聞きしたいと思います。
勿論、こちらの掲示板にいらっしゃっている方の御意見も聞かせていただ
ければ、嬉しく思います。
長文、失礼しました。
このページのURLは http://doga.jp/tkbbs/tkbbs.cgi?bbs=contest14b&number=113 です
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