感想ラストです #182 2004/08/05(木) 20:40 投稿者: 幸三郎 参照記事: 128 私は基本的に、観客を喜ばせるために作られたエンターテイメント作品は「ここはこうするともっと良くなるのでは?」とかいう『意見』が可能だけど、作者が自分の感性で作った抽象的作品は観る人により評価するポイントが異なるため、『意見』を言うことは不可能だと思っています。 以下の4作品は、観る人の感性に訴えるタイプの抽象的作品なので、これまでのような私なりの作品の改良点を含めたような意見は言っていません。 完全な私の感想です。 >引力 まったく人気(ひとけ)の感じられない無機質な大都会と、そこに住む少女の物語・・・ 見ようによっては、疲れた少女に価値観の逆転が起こり、やがて安住の地を見つけたようにも見えますが、どうにも彼女に感情移入出来ないため、私にはすごく消化不良の感が否めませんでした。 彼女が社会から孤立しているエピソードや、何か心境の変化を起こす大事件があれば、私の感性にも響いていたと思います。 すごく凝った映像が作られているだけに、もう一押しのアイディアが欲しいと思いました。 ただ、もし本当にそういうアイディアなりエピソードを入れた場合、私の感性には響いても、そんなものいらないと考える人の感性からは外れてしまうので、苦しいところですね。 >ねんど (決してバカにしているのではなく)私の娘が幼稚園時代に観たら、「う○こ〜!」とか叫びながら大喜びしていると思います。(^^; NHKの「みんなのうた」系ですが、曲に合わせたキャラの動きに独特のセンスを感じました。 特にステップ(?)を踏む動きが好きですね。 私としては、やっぱり最後に明確なオチが欲しかったですが、それは純粋に音楽アニメを楽しむタイプの人には無用のものなのかもしれません。 >りんご色の水 あんなにハデに水を飛ばしたら、返って目立つだろうに・・・という突っ込みはナシですか?(^^; なんともあの後の満足そうな表情がいいですねぇ。 小学生の何気ない日常を切り取った作品ですが、これも観た人の感性により、評価する人、しない人が完全に分かれそうですね。 どうしても私の場合、伏線が張られて最後にそれが昇華されるタイプが好きなもので、りんご色の水(鼻血)と、最後の蛙のエピソードに関連が無いのが、やっぱり残念でした。 >空へ行きたい なぜか見終わった後、レイ・ブラッドベリの叙情的な小説を読みたくなりました。(^^; 事実上子供たち以外がいない幻想的な世界で繰り広げられる物語が、オルゴール音のBGMとマッチして、独特の雰囲気を持った作品に仕上がっていると思います。 ただやはり私としては、兄が何を悩んでいたのか、なぜ最後に帰ることにしたのか、その心境の変化の明確な理由が欲しかったですね。 でも、ラストシーンの女の子の笑顔で、全部許せてしまいそう。(^^; 今回入選以上の作品の感想を散文形式でダラダラと書いてきましたが、こういう感想を書くという行為は、自分が作る作品を客観的に観る訓練にもなり、すごく勉強になったと思います。 新明解さんも言われていましたが、感想を書くのは本当に難しいし奥が深いものですね。 でも正直、私としてはかなり楽しく書けました。 乱文・乱筆・乱感想、たいへん失礼しました。 [この記事に返信] |
感想パート4です #181 2004/08/05(木) 20:37 投稿者: 幸三郎 参照記事: 128 少し仕事が忙しくて間が空いてしまいましたが、感想パート4です。 >影遊び すごくリアルな岩山等の背景と、妙にデザイン化された太陽の対比。 すごくリアルなキャラと、彼らの珍妙な行動の対比。 なんだか作者が、観客を翻弄させて楽しんでいるように見えました。(^^; 大阪弁や、「仁太」・「仙太」というベタな名前といい、当然これはギャグ作品として評価するべき(?)なんでしょうが、私はハードSFとして観てしまいました。(^▽^; なぜか以前観た世界の聖職者の修行を紹介したテレビ番組の、厳しい戒律により極端に行動を制限された修行者が、命の危険さえも厭わず修行に励む姿を連想したのです。 なんと言うか、異世界で人類とは違う価値観を持った生物が、その宗教的教義により日陰以外を歩けなくて奮闘している短編ハードSF小説を読んでいる気分になりました。 目的地に着くまで日陰以外は歩いてはいけないという戒律の中、それを破るのは死ぬことよりも恥ずべきことと、必死でそれを守ろうとして頑張る兄弟・・・ そんなふうに見えました。 ひょっとしたら地球を異星人が見た時、宗教的教義により食べ物があるのに食べなかったり(イスラムの断食日)、決められた日に神社仏閣教会等にお参りしたり(正月等)、奇妙な動作(お祈り)をしたりする行為は、この作品と同じように滑稽に見えるのかもしれませんね。 >カラテカの野望 こういうジャンルって、『3Dで作られた棒人間格闘物』とでも言ったらいいのでしょうか? 最初から最後まで実に面白いアクションが展開されていました。 まったくの直方体なのに体重移動が感じられるし、パンチに重い『力』を感じたのはすごいと思いました。 ただ、戦いをメインにしたアニメにありがちな、観客も作者も観ていて(作っていて)飽きるのが早いという難点もあったように思います。 もう少し、オチの部分にひねったアイディアが欲しかったですね。 なんだか途中で作者が飽きてしまったような印象を受けてしまいました。 結局主人公がどのキャラなのかも、そもそも「カラテカの野望」の「野望」とは何だったのかも私は分かりませんでした。 それと個々のアクションはいろいろ凝ったアイディアが使ってあるのに、作品全体を通して観たとき、戦闘のテンポが変わらないように見えたのが残念でした。 やはり起承転結の転の部分のクライマックスに、最もハデで最も息を呑むアクションが欲しかったと思いました。 >カッポロピッタ〜まんまくいねい〜 デザイン的(?)な視点で観ると、私なんかには文句のつけようがない完成度があると思います。 こういう極端にデザイン化された世界で、これほどキャラに活き活きとした表情をさせ、あれほど美味しそうな料理を描く手腕は、正直すごいと驚きました。 ただストーリー面で言うと、キャラへの感情移入がすごくやりにくく、結果、最後のシーンでの感動が薄くなってしまったようにも思います。 まず、結局最後まで私には各キャラクターの相関関係が把握出来ませんでした。 あれは「母親と子供」なんでしょうか? それとも「王子様と料理人」? 後者ならともかく、前者だと観客は「子供を甘やかしすぎ、ちゃんと躾ろよ!」って思えてしまいます。 出来ればまず、キャラの関係が分かり、なおかつなぜあの子供の食事が細くなってしまったのかを説明するエピソードが最初に欲しかったと思いました。 何かのトラウマにより、どうしてもちゃんと食べられなくなってしまったという理由付けがあったら、最後に食べ始めたときの感動は、より大きいものになっていたのではないでしょうか。 そこが、すごく残念に思いました。 [この記事に返信] |
Re: 外伝ビデオ16の感想を書きました。 #180 2004/06/26(土) 01:12 投稿者: 新明解 (ホームページ) 参照記事: 175 私は、アニメ等の感想を書いて公開すること自体、インターネットが普及していない10年以上前からやってますから、それで、未だ納得いくものが書けてないのは、どうにも困ったもんです(苦笑)。 最近は、新しい方法論も模索していますが、さすがにDoGAの応募作品の感想ではそれはあまりやってません。そもそも感想のサンプル数が少ない中で、奇抜なスタイルで書くのはいろいろと問題あるし。 感想を書くのは本当に難しいし奥が深いです。 ただ、映像に対して思ったことを言葉にすることは、意味があることだと思っているので、これからも工夫しながら、続けていきたいと思っています。 > SFグルメ嫁姑バイクガン物体Xエプロン人妻アニメ・・・ > ちょっと焦点がぼやけ過ぎだったかも。 キャラ描写とかテンポとかその辺りを整理すれば、いくつもネタを詰め込んでもうまく行く気もするんですが、実のところ、新規性を出そうとすればするほど、お手本になる作品が少なくなっていくので、難しさは一層上がっていくんですよね。 いや、でも、商業アニメでも、テレビアニメとかで、時々かなり実験的なことやってるのも結構あると思います(例えば、ボーボボのアニメ化なんてある意味とんでもない挑戦ですし)。 で、多くの観客の求めているのはそういう新しいものだと思いたいんですが、実のところ、時々みかける奇抜な試みに、私などがかなり驚いているのに比べると、世の中の人達はあんまり驚いてないというか…。 何か、あるレベルを超えると突然爆発的に当たるって感じなんですよね。なんか、それはほんのちょっとの差である気がしているので、どうも納得いかない気持ちになることが最近多々あります。 [この記事に返信] |
Re: レボルバーの龍 #179 2004/06/23(水) 21:01 投稿者: 中林 参照記事: 178 > 単純にレボルバー(のシリンダー部分) > は蓮根の輪切りに形状が似ているので、レボルバー=蓮根という > メタファはわりと昔からある古典的なものだと思うのですが。 うっ!思い付きませんでした。やられた〜。 司馬遼太郎の「竜馬がゆく」で S&Wリムファイアのシリンダをレンコンと言ってましたな。 文章中に下手なイラスト付きで。 >そのツメコミ感がなんとも好きなんですが。 ありがとうございます! たぶん次もツメコミまくり・・・ だって貧乏性だからショートムービーでもネタが薄いのはもったいなくて。 [この記事に返信] |
Re: レボルバーの龍 #178 2004/06/23(水) 15:41 投稿者: 森山昇一 (ホームページ) 参照記事: 177 > すいません、元ネタが解かりません。 > でも、『アムドライバー』のCMで、男の子が、サブ主人公(?)のまねで、銃の代わりにレンコンを持つのをやっていたので、何か元ネタがあるのかぁな?と。 そのCMは見てませんが、単純にレボルバー(のシリンダー部分) は蓮根の輪切りに形状が似ているので、レボルバー=蓮根という メタファはわりと昔からある古典的なものだと思うのですが。 …えっ!? もしかして今の人は知らないの?(笑) [この記事に返信] |
Re: レボルバーの龍 #177 2004/06/23(水) 11:47 投稿者: 山平(Sanpei) 参照記事: 176 脱線レスすいません。 > そのネタでどうして蓮根とレボルバーを掛けないのかちょっとだけ > 気になりましたが。 すいません、元ネタが解かりません。 でも、『アムドライバー』のCMで、男の子が、サブ主人公(?)のまねで、銃の代わりにレンコンを持つのをやっていたので、何か元ネタがあるのかぁな?と。 [この記事に返信] |
レボルバーの龍 #176 2004/06/22(火) 11:46 投稿者: 森山昇一 (ホームページ) 参照記事: 175 個人的には〜。 > SFグルメ嫁姑バイクガン物体Xエプロン人妻アニメ・・・ > ちょっと焦点がぼやけ過ぎだったかも。 そのツメコミ感がなんとも好きなんですが。 そのネタでどうして蓮根とレボルバーを掛けないのかちょっとだけ 気になりましたが。 …え、ベタすぎてダメ?(笑) [この記事に返信] |
Re: 外伝ビデオ16の感想を書きました。 #175 2004/06/21(月) 18:24 投稿者: 中林 参照記事: 174 御感想、ありがとうございます! > こうやって、感想の感想を読むと、感想を書く難しさを痛感し 新明解さんの感想ページはいつも楽しみにしています。 感想を書くのって、私はすごく苦手。 言葉が浮かんでこないんです。「すげえ」とかしか。 自分の作品についても聞きたいですが、他の作品に対する自分と違う見方が参考になります。 SFグルメ嫁姑バイクガン物体Xエプロン人妻アニメ・・・ ちょっと焦点がぼやけ過ぎだったかも。 [この記事に返信] |
Re: 外伝ビデオ16の感想を書きました。 #174 2004/06/15(火) 21:39 投稿者: 新明解 (ホームページ) 参照記事: 173 どうも、コメントありがとうございます。 こうやって、感想の感想を読むと、感想を書く難しさを痛感します。 > こんなご都合主義な物語、見たい人はいないでしょう 私はそのような事を書いてしまったけど、考えてみれば、 そういう商業作品は結構多いですよね。きっと望まれているからこそ、 それは作られるのでしょう。 私自身は、例えば、アニメだと、藍より青しとか、 最近ではモンキーターンとかで、もてまくりの主人公を観てると、 きーうらやましーとか、むしろ腹立つ方なので(笑)、 私の感想を世の中の常識と考えるのは間違いな気もします。 多分、この問題は、個人で作る場合、どうしても作品規模が 小さいために、細かい描写に踏み込めないので、キャラの魅力が 伝わる前に終わってしまい、まっすぐな物語作りでやるのは 難しい…という事のように思えてきました。 自主制作は、自分のやりたいことがやれる反面、大規模なものを 作ることが難しいので、変化球を使わない場合は、むしろ 商業作品より、はるかに難しいのではないかと感じています。 印象的なシーンの描写に絞り込んで、小作品にまとめると いいのでしょうかね。本当のところ、よくわかりませんが、 でも、実は真っ向勝負な恋愛描写を小作品にまとめるのにも 何かよい解があるかもしれません。 [この記事に返信] |
Re: 外伝ビデオ16の感想を書きました。 #173 2004/06/13(日) 23:31 投稿者: 星野 参照記事: 169 作品感想ありがとうございます。「私の気持ち 変わらない季節」の星野です。新明解さんがかなりこまかく、僕の作品の感想を書いて下さっていたので感想の感想を少々。後半の文章で「自由に作品作りができるから・・・」まさにそのとおりです。正解(*^_^*)です。こんなご都合主義な物語、見たい人はいないでしょう、自分以外は(汗)。 作りたい物を自由に作る事が出来るのが自主制作のいいとこですよね。 [この記事に返信] |