DOGA-Lシリーズを用いた

バンプ(凹凸)マッピング用画像の作り方

 ご存じの様に、バンプマッピングでは、
貼り付ける画像のより白い部分が飛び出し、
より黒い部分が凹んでいるように見えます。

(基本的にモノクロの画像。カラーの場合、
RGBの平均値)

 しかし、特定の形に凹凸ができるような画像を
ペイントソフトなどで手描きするのはなかなか
困難です。

 その点、Lシリーズのレンダラには、遠くの
ものを黒く、近くのものを白く作画するという
機能があります。

 これを使えば、いろんなバンプ画像を
作成することができます。

 以下、L3を使って説明します。

 


このような物体の表面に


このような画像を繰り返し貼り付けると


こんな感じの凹凸がつく。


 

■1■ 凹凸を作る

 まず、パーツアセンブラ(「物体をデザインする」)で、凹凸のある物体を作ります。

 このとき、隙間がない方がよい(どんな凹凸を
作るかにもよる)ので、まず地面のような十分に
広い平面を用意し、その上に並べるのがよい
でしょう。

 隙間があると、その部分は完全な黒
(=最も凹んでいる)状態になります。

 但し、溝のように、部分的に凹んでいるような
バンプを作る際には、この地面は不要です。

 凹凸の元になる物体が完成すれば、保存し、
終了します。
 


 

■2■ モーションエディタに物体を設定する

 モーションエディタ(「モーションをデザインする」)で、上記の凹凸の物体を「通常物体追加」で
設置します。

 次に、この物体を真正面に見据えるような
位置にカメラを設定します。

 物体が水平面をベースにしていた場合
(上下方向に平べったい)、カメラは上の方に
設定して、真下を向ければよいのですが、
昔のLシリーズでは、カメラを真下に向けると
エラーになったというトラウマ(笑)があるので、
あえて、物体を90度回転させ、カメラは
X軸の+方向に設置するようにしています
(これは、好みの問題)。

■3■ カメラの画角を小さくする

 ここが最初のポイントになりますが、このとき
カメラの画角は、理想的には0度であるべきです。

 しかし、透視変換の計算上、画角を0にする
ことは、論理的にできません。
 そこで、画角を出来るだけ小さくして、カメラの
位置もできるだけ遠くにしましょう。

 ところが、三面図上で画角を変更させる
水色のマーカーを動かしても、10度までしか
設定できません。

 これにはちょっと裏技があります。

 まず、カメラを選択状態にして、画面左下の
数値情報パネル部分をクリックします。
 すると、右図のような「直接座標入力」が表示
されます。

 ここで、画角の値を直接入力してやれば、10度
以下に設定することができます。
 0.1等にすると、今度は誤差が大きくなり
ますので、1度ぐらいが適当でしょう。

 同時に、カメラの位置も3面図上で指定するより
直接座標入力した方が早いでしょう。
 X座標の最大値は10万ですので、それを入力
します。

 この後、3面図上で、物体の大きさを作画範囲に収まるように調節します。

(このとき、計算誤差のために、透視図の表示が
若干おかしくなっているかもしれませんが、
気にしないでください。)


そのままの操作では、画角は10度以下にはならない。


「直接座標入力」すれば、任意の画角が可能。


 

■4■ 作画する

 作画する前に、「作画設定」で解像度を指定します。

 解像度が高いほど、高精度の画像になるわけですが、使用時にメモリを消費する等のデメリットもあります。

 L3の模様は、512×512程度です。500〜1000ぐらいが適当でしょう。(大きめに用意しておいて、縮小するのは簡単ですから。)

 普通通りに作画を始めたら、すぐに「中止」で止めます。

 そして、コマンドラインの一番後ろに、
「 -gz」
 というオプションを入力します。

 そして、「作画」ボタンを押します。
 

■5■ 完成

 すると、右図のようなバンプ用の画像が作画されます。

 「保存」で画像を保存したら一応完成です。

 ただ、マッピング用の画像としては、左右上下の模様が連続している方が使いやすい面があります。

 これは、フォトショップなどのペイントソフトで修正してください。
 
 

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