DOGA-Lシリーズを用いたCGアニメ入門教室を、岡山県の小さな小学校で行いました。
参加者は小学校5,6年生を対象とし、事前に11名申し込まれていたが、当日2名がサボリ、飛び入りが2名ほど参加した。参加費などは無料なので、その辺は適当。
何しろ全校生徒が60名ほどの小学校なので、5,6年生の半分が参加したことになる。女の子も4,5名いる。
←は生徒の作品例 (クリックすると拡大表示されます)
・地域イントラネットおよび情報化推進事業の一環 (地方の村や町にパソコンやネットワークを導入する実験と有効な活用法の検討)
・小学校の地域解放の一環 (小学校などの公共施設を、その付近の住民とともに活用しようという試み)
・CGアニメの啓蒙
・小学生でもCGアニメが制作できることの実証
・将来を担う人材の早期育成プロジェクトの検討材料
一応もっともらしい趣旨が書いてあるが、実際にはCGAコンテストのグランプリ受賞者の森山知己氏がここの情報化推進研究部会の中心人物の一人で、以前電話で、
森山:こんどうちの小学校でCGアニメ教室でもしませんか?
鎌田:おもしろそうですね。いつでも呼んでください。
という話をした勢いといえるだろう。要するに、“なんかおもしろそう”というだけだ。
←謎のネコ型飛行生命体なのだそうだ
○自己紹介
DoGAを小学生にも分かるように簡単に説明するのは難しい。とりあえず、TVアニメ「ロスト・ユニバース」を上映して、“こんなCGなんかを作っている会社です”とごまかすしかない。
○CGアニメとは?
上映スクリーンを見る生徒→
○モデリング
パーツアセンブラに取り組む様子→
最初にある程度まとめて実演して、あとは自由に作ってもらうというやり方で進めた。しかし、パーツ一覧や透視図の回転などのおもしろい機能を見せると、子供達は自分の手でやってみないと気が済まず、人の話をきいている場合ではないという感じ。
また、大半がすんなりと先へ進む中で、ときどき行き詰まる子もいて、みんなの進み方が一様でないのに手間取った。7台のパソコンをかまたと高津の二人で回るのは結構大変。
一応、モデリングの目標は、SWエピソード1に出てくるような小型戦闘機ということだったが、女の子達はかわいい(変な)動物を作っていた。
モデリングしたものをカラープリンタで印刷し、家に持って帰っておうちの方に見せてあげるようにした。これはなかなか好評だった。プリントアウトには時間がかかるが、物体が完成して作画できた生徒から、高津がネットワークを介してその画像を吸い上げ、3台あるプリンタにうまく割り振ったので、効率よくできた。
○休憩時間
ちょうどここで1時間だったので、先生からの要望で10分間の休憩時間を設けた。しかし、休憩する生徒は一人もおらず、新たな物体のモデリングに熱中していた。 また、他の生徒が作ったCGを見て、「お〜、スゲー」とか「カッコイイ!」といった歓声もあちこちで上がっていた。
ちょうどここで1時間だったので、先生からの要望で10分間の休憩時間を設けた。しかし、休憩する生徒は一人もおらず、新たな物体のモデリングに熱中していた。
また、他の生徒が作ったCGを見て、「お〜、スゲー」とか「カッコイイ!」といった歓声もあちこちで上がっていた。
お互いの作品も気になる→
○モーションデザイン
父兄も思わずのぞき込む→
あまり時間が無くなってきたので、モーションデザインについては、本格的にしないことにした。 まず、あらかじめ用意しておいたデータを読み込み、そこに先ほどパーツアセンブラで制作した物体を移動物体として読み込んだだけで終了。
この用意されていたデータは、背景や他のメカやカメラワークまでできており、移動物体を一つ追加すれば、完成するようになっている。しかも、7台のパソコンすべてに違うデータが入っており、レンダリングしてつなげると、小型戦闘機のレースシーンが完成するという芸の細かいものだ。
ただ、これだけではモーションデザインがよく分からないだろうから、簡単なモーションデザインの実演を行い、生徒にも少し操作してもらった。
○CGアニメ作品上映会
完成したモーションデータをレンダリングしている間(30分)に作品上映会をした。どんな作品が小学生に受けるのか、ちょっと興味があった。
もっとも好評だったのは「BREAK RUNNER」だった。「洗濯危機一発」もよいが、オチは理解できなかったようだ。
「A DRAGONFLY」や「和の食卓」も人気があった。「WIVERN」は男の子に、「しあわせのたね」は女の子に好評だった。
「カメレオン」や「Li'l bit」は今ひとつという感じ。もちろん、小学生にウケることが、作品としてよいことかどうかは分からないが。
○終わりに
レンダリングが終わったムービーを、CGアニメ作品上映の間に、高津が集めて、編集して、BGMまでつけておいた。最後にそれを放映した。 大変好評で、女の子が作った謎の生物が飛んでいるカットではみんなで大爆笑したり、上映が終わったときは拍手喝采だった。 最後に、各自の自宅でも出来るように、L1,L2のCD-ROM(もちろんパスワード付き)を配った。みんな喜んでくれた。
レンダリングが終わったムービーを、CGアニメ作品上映の間に、高津が集めて、編集して、BGMまでつけておいた。最後にそれを放映した。
大変好評で、女の子が作った謎の生物が飛んでいるカットではみんなで大爆笑したり、上映が終わったときは拍手喝采だった。
最後に、各自の自宅でも出来るように、L1,L2のCD-ROM(もちろんパスワード付き)を配った。みんな喜んでくれた。
○アンケート
・自分で飛行機とか作れたこと
・自分で作ったものが動いたとき
できた作品を見ての通り、小学生でも十分CGは作れることが確かめられた。この授業の前後に、先生や父兄の方もL2をさわっていたが、むしろ小学生の方が飲み込みは早いし、おもしろいものを作る。小学生は、CGアニメを始める年齢としては、決して早すぎるということはない。
とはいっても、小学生はまったくヘルプを読まないといった問題点もあった。全国でCG教室を開くわけにもいかないので、ビデオなどヘルプ以外のメディアも必要と感じた。
生徒達の感想を聞くと、CGアニメ作品上映のとき結構歓声が上がっていたにも関わらず、CGアニメ作品がおもしろかったと答える者は一人もいなかった。やっぱり自分で作る方がおもしろいのだ。これこそが人間本来が持つ創造力に他ならない。
「生徒のみんなは、今までTVや映画などは見るものとばかり思っていたでしょうが、自分で作ることだってできるのです。そして、自分で創る方が、ずっと楽しいのです。これからも、いろんな楽しくCGアニメをを創ってください。」
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