秘宝発見
 


秘宝名 提供者
044 影が落ちる透明な床(単光源用と複数光源用) 発見 idoroさん
報告 hookyさん
概要
この技術は秘宝21 背景画像に影を落とす方法では、使用する背景画像ごとに、
地面にする物体を用意する必要があります。
その手間を不要にし、一つの物体で全ての背景画像に対応する為の技術です。

この技術は
1.影が落ちる透明な床-単光源用    施行例
2.影が落ちる透明な床-複数光源用  施行例
の2種類があります。どちらが良いかはそれぞれの長所・短所を考慮の上決める
のが良いと思います。

1.影が落ちる透明な床-単光源用(アニメ調) 

※「影の光る床」の技術を元に、idoroさんが発明したパレット設定。
用意する物
白一色の画像(透明模様に使用)
白色が欲しいだけなので、1×1ピクセルの2色GIF画像でも充分です。
画像編集ソフトで作るなり、DoGAレンダラーで作画するなりして用意してください。

手順
1.パーツアセンブラでP103(基本1の3つ目)を読み込み、パレット編集画面を開く
2.色設定はRGB全て100(白)にする
3.模様設定は用意した画像を「透明」に貼り、強調度を99%にする
4.質感設定は「アニメ調」を選択
5.「他の物体からの影が落ちる」にチェックを入れる
6.「第2境界」を90度に
7.「日向色」と「半影色」はRGB全て0(黒)に
8.「影色」をRGB全て-3000に設定

施行例

超過色超透明の原理を応用し、負の超過色で超不透明の影を落とす事で物体の
透明度を相殺します。
アニメ調の日向・半影・影色設定は、色設定の数値に乗算して実際の色が決定され
るので、色設定をRGB全て0(黒)にすると0かける-3000で0になり、影が落ちません。
影の濃さを変えたいなら、影色設定の数値を弄ります。
絶対値が大きいほど、影が濃くなります。
ただし、計算の誤差なのか、影を濃くしようと影色設定の絶対値を大きくすると、影が
紫がかってきます。
気になる人は、5:4:5くらいの割合で数値を設定してください。

特徴
・長所 アニメ調なので、光源の色に左右されない。
     光源からの光が届けば透明に、届かなければ影色になる。
・短所 多光源に対応できない

2.影が落ちる透明な床-複数光源用(通常質感) 

※「影の光る床」の技術を元に、idoroさんが発明したパレット設定。
影が落ちる透明な床(アニメ調)の完成直後、再度idoroさんが発明した、通常質感版。
こちらは透明模様に指定する画像の自作も不要です。

手順
1.パーツアセンブラでP103(基本1の3つ目)を読み込み、パレット編集画面を開く
2.色設定はRGB全て100(白)にする
3.質感設定は「自由設定」を選択
4.「他の物体からの影が落ちる」にチェックを入れる
5.「透明度」を99%に
6.「環境光」を-3000に、「直接光」を3000に設定
(負の数を入力する時は、-1する。-3000と指定したいなら、-3001を入力します。)

施行例

環境光-3000で透明99%を相殺して物体を黒にし、直接光で環境光を相殺して
透明に戻します。
影の濃さを変えたいなら、環境光と直接光の値を変えます。
絶対値が大きいほど、影が濃くなります。
環境光の値だけを変えるのではなく、環境光と直接光の和が0になるように、
直接光の和も変えます。
ただし、絶対値1000程度だと影が薄すぎ、10000程度だと濃すぎになるので、
2000〜6000が妥当な数値です。

通常質感は、アニメ調と違い、ハッキリとした陰影の階調ができません。
つまり、光の当たる角度によって微妙な陰影がついてしまう為、「透明部分」と
「影部分」にクッキリと分かれてはくれません。
それによって何が起こるかと言うと、「物体の端が見えてしまう」という問題が発生します。
光源の当たる角度によりますが、ほぼ確実に発生する問題と言っていいでしょう。
物体の端を消したい場合は、手順を一つ追加します。

追加手順
1.「模様」-「透明」に「同心円1」を反転で指定(強調度100%)
これで、なんとなく全体的に透明になり、端は消えます。
(中央辺りはぼんやりと見えます)

特徴
・長所 多光源に対応できる(複数の影を同時に落とせる)。
     光源色に影響を受けるので、強い光を当てると、床を明るくできる
     (背景画像に光を当てられる)。
・短所 光源色に影響を受けるので、暗い光源しかないと、床全体が暗くなる。

開発経緯を以下にまとめました。興味のある方はどうぞ
影が落ちる透明パレット開発のまとめhttp://www.mayim.jp/~hooky/DoGA/log/shadowlog.html

追記

秘宝21では、背景球を作画して作った地面画像を平面に貼り、それを配置するため、
どうしても背景球と地面の間にズレが生じます。

参照動画

この透明な床を使えば、それをなくす事ができます。

参照動画

それと、元々光る影から始まった技術であるため、影を光らせる事も可能です。
アニメ調なら、影色指定でRGBを全て6000、
通常質感なら、環境光6000、直接光-6000くらいにすれば光る影になります。
さらに、アニメ調ではRGBそれぞれの値を変える事で、影の色を自在に変更できます。