2000年09月の日記

●「見学」  9月29日(金)   晴れ

・某大手企業のお偉方（企画部長や開発部長）がたくさん
DoGAへ見学に来る。関西のIT産業のベンチャーの視察
とか？　こんなところに見学に来て、何を見るのだろう？
このあとATRに行くそうだ。う〜ん、最悪の環境と最高の
環境の比較か？

●「分担」  9月28日(木)   晴れ

・L3の仕上げの担当者決定。
　　システム仕上げ：高津
　　バグ出し：森山
　　サンプルデータ：山本
　　サンプルアニメ：小寺
　　マニュアル：かまた

ということで、マニュアルに不備があったら、
（きっとあるけど）私まで苦情を言ってください。
バグやサンプルデータなどは、私は知りません。（笑）

●「某TV番組の応募要項」  9月27日(水)   晴れ

・自主制作CGアニメを扱う番組が増えているが、頻繁に
作家や作品を紹介してくれという依頼が来る。その中で
具体的にある作品を某番組に紹介することになった。

念のために、作家の著作権が侵害されないか、応募要項を
確認すると、
> なお応募された作品の放送権はすべて○○○に帰属す
> ることをご了承ください。
とある。つまり著作権の中の放送権が取られるのだ。

これは許されないと番組側に抗議したところ、
>これに関しては、基本的に作品の権利を抑える意味合いはありません。
>あくまでも、番組の放送、再放送に関してと番組関連の
>特別番組＆スペシャル番組においての放送権を指しています。
との返答。つまり、独占的放送権でもなく、またその権利の
施行もその番組に限るという訳だ。

なるほど、それならまぁ納得できるのだが、だったら
応募要項にそんな無茶なことを明記するなよという気は
する。とりあえず、TV局に都合のよいように明記しておく
というやり方は、ちょっといかがなものか。

しかも、
>ただし、当番組の紹介作品は、当TV局が行っている○○オーデションに
>自動的にエントリーされています。
という。
人の作品を勝手に他のコンテストに応募するのは、
著作権上問題があるでしょ。

さらに、そっちのコンテストの応募要項を確認すると、
>(3) 応募作品の著作権は原則的に応募者
>に帰属しますが、主催者は応募された作品
>について、放送、イベント、インターネット、モ
>バイル等への独占利用権を保持できるもの
>とします。
ということで、利用権のほとんどを全部取られる。
作者自身もその作品を何も使えなくなる。
なんという無茶苦茶なコンテストだ。

あらためて、業界が著作権に対してずさんな考えを持っていることに
呆れる。それ以上に、こんな条件で自分の作品を平気で出品する人に
呆れる。あんたら作家やない。もう少し著作権について勉強しなはれ。

●「WinGraphic19」  9月26日(火)   晴れ

・WinGraphic(vol.19)の見本誌が届く。今回の特集として
超初心者向けに、簡単なキャラクターを作成する小冊子が
ついている。なかなかよい企画じゃないか。それに編集部で
オリジナルツールを開発するなんてスゴイ！と感心したら、
使っているツールは、DOGA-Lシリーズとメタセコイアだった。

・最近CG専門誌が多すぎて、みんな一緒で、訳が分からない。
特にトップクリエイターのTip紹介の類は、もうちょっと
あきてきた。その点今回のWGのように、超初心者向けの内容は
よいと思う。というか、パソコン雑誌に、「ぱそ」のような
超初心者向けの雑誌があるように、CG雑誌でも超初心者のみを
ターゲットにして、他誌と差別化したような雑誌があっても
よいのでは？

●「原稿仕上げる」  9月25日(月)   晴れ

・Oh!Xの原稿と熱血3Dグラフィックの原稿を仕上げる。
・L3の仕上げに専念しないといけないのだが、いろいろ
雑用が多すぎる。今日も、上記の原稿以外に、打ち合わせ
やら、声優との交流の根回し、電画なっ！への企画提案、
CG合宿の準備、Lシリーズのパーツに関するアンケート
準備等々。
・最近、心身ともにぼろぼろ。ちょっと休暇が欲しい。

●「亀井さんが来る」  9月21日(木)   晴れ

12thCGAコンテストで佳作を受賞した亀井さんが、新作を持って
遊びに来る。

「STAR WACHER」で見せた３Dのポリゴンに2Dの
画像を貼り付けて動かす手法の他、完全に手書きのアクション
シーン(?)や完全に3Dの手法もいろいろ交え、相変わらず独自の
映像に仕立てている。ストーリーやテーマもまだ若干難解ながら、
「STAR WACHER」よりはだいぶ改善されている。

要するに、なかなかよい。キャノンのコンテストに出品したそうだが、
芸術畑の多い審査員からみても、結構よい結果を出しそう。
もっともまだ改善の余地はあるので、他のスタッフも交えて、ああした
方がわかりやすいのではといった討論を行った。

●「疲れ気味」  9月20日(水)   晴れ

・最近、多忙が続いて、ちょっと疲れ気味。
来週はL3の仕上げで忙しくなるので、今週
後半は、ちょっとゆっくりしたいところ。

●「飛行機」  9月19日(火)   晴れ

また帰りの飛行機で酔う。気分が悪い。帰って寝る。

●「カーニバル2000の感想」  9月17日(日)   台風

・一見、ニコグラフかCG大阪って感じの立派なブースが
並んでいる。企業ブースも片隅にあったが、メインは
CG作家ブース。
・でもよく見ると作家ブースは、ただその作家の作品を
プロジェクタで上映しているだけというものが多い。
各作家も自分のブースにじっと立っていても暇なので、
どこかにぶらついているため、全然いない。
・ちょっとしたゲームのようなインタラクティブな
装置などを用意しているブースもある。

・とにかくうるさく、特にライブ演奏が始まると、隣の
人とも会話ができない。CGのイベントでライブ演奏は
無理があると感じる。
・DoGAのブースは、質素で場末。CG体験コーナーも
パソコンが３台あるだけで、悲しい。その割には、それなり
の人が足を止めてくれた。
・でも、全体的に来場者は少な目。特に最後の方は、
もうブースの前を通りかかる人もほとんどおらず、
来場者より関係者の方が多いかもしれない感じ。天気も
悪かったとはいえ、ちょっと寂しいイベントでした。

●「場末」  9月16日(土)   雨

　カーニバルの会場に着いた。わたなべさんたちが真ん中に目立っているのに
対して、DoGAは企業ブースの一番奥。場末も場末　便所の横。
他の企業ブースが立派にディスプレイしているのに DoGA だけただの会議机。
そら確かに出展料なんか出してないけど、こりゃひどいんじゃないの。

みなさん、明日みすぼらしい一角を見つけたらお立ち寄りください。

●「カーニバルへ出発まであと20時間」  9月15日(金)   晴れ後雨

・昨日、仕事を減らそうといったところだが、
また某雑誌より、原稿執筆依頼が来る。
断り切れなかった。

・あわあわしながらカーニバルの準備をする。
L1によるCGアニメ体験コーナーの解説ビデオを
作っている。画面は、過去に撮影したものを
再編集してごまかすいい加減なもの。
しかし、ナレーションを声優のナノさんに
お願いしたところ、妙に本格的な解説ビデオ
になってしまった。
さすがに声優の力は大きい。

●「仕事を減らそう」  9月14日(木)   晴れ

最近忙しいく、あちこちで破綻が生じてきた。
・来月から行う予定だった、声優との交流強化月間は
一ヶ月遅らせてもらうことになった。
・Oh!Xの原稿がもうたぶん間に合わない。
・今日大阪に来ているお客さんに会うのを断る。
反省。

今月後半はL3の完成版のアップもある。
もう、おもしろそうだからといって、いろんな話に
首を突っ込むのはやめよう。

●「カーニバル接近中」  9月13日(水)   曇り

忙しい。とりあえずテックウィンの原稿は完成。
でも、もう明々後日に出発だというのに、
カーニバルの準備にかかれない。こんなことで
よいのか？
　まぁ、どうせ大した出番はないし、作家の皆さんと
飲みに行くのが楽しみなイベントだし…。イカン。
すでに投げ出しかけている。気を引き締めて、
取りかからねば。

●「テックウィン連載第２回」  9月12日(火)   曇り時々雨

テックウィンから連載第２回目のレイアウトが届いた
ので、今日は原稿書き。
でも、このレイアウト、ほとんどの画面が「ダミー」
と書いてある。それを見て、私はどう原稿を書けと
いうのだ？
それはいいけど、先月末締め切りのOh!Xの原稿も
まだできていない。

●「デジタルファンタ」  9月11日(月)   大雨

・１１月２日の東京ファンタジック映画祭、デジタル部門である
デジタル＠ファンタの打ち合わせにI氏が来る。
　DoGAの担当時間は１時間ほど。最初に10分ほど基調講演を
した後、作品をどんどん上映するという方法。
　まぁ、それはよいが、オールナイトというのが心配。私は
この業界では早寝、早起きで、夜０時を過ぎると、おねむの
時間。はたして、自分の出番まで起きていられるのか？

●「誕生日」  9月9日(土)   曇り

　今日は息子の３歳の誕生日。
　約束通り朝から玩具屋に連れて行き、ミニカーの立体
駐車場みたいなのを買う。

　しかし、子供は誕生日の概念を理解していない。その
駐車場の玩具を指さして、「この誕生日、すごいねぇ！」

●「神戸市マルチメディア推進課」  9月7日(木)   晴れ

・神戸市では、震災の復興からマルチメディア推進して、
市を立て直そうという活動いろいろしている。その担当者と
関連会社の方がDoGAに来て、意見を求められた。

　いままでやってきたことの説明を受けたが、いろいろ
やっているものの、どれも結果として神戸のマルチメディア
推進に結びつきそうなものがない。みんな中途半端。
だから、はっきりそう意見を述べた。

　先方は予算がないとか、各方面の意見を採り入れるとこう
なったとか言われるが、予算ならDoGAの方が遙かにない。
各方面の意見を聞くのは構わないが、その中から正しい
方法を選択・実行しないと意味がない。

　と、ずけずけというだけではひどいので、具体的な提案も
いくつかした。
　例えば、10年後、マルチメディアの優秀な人材を豊富に
したいなら、神戸市の全中学校のパソコンにLシリーズを
インストールすればよい。費用は全然かからない。
　無茶な提案だろうか？

●「好景気」  9月6日(水)   晴れ

・昨日の二日酔いで、まだ気分が悪い。

・午前中、Ｚ計画の報告会とともに、中期経営会議を行う。
総合すると、全員来年末までの仕事の予定がほぼいっぱい
詰まっていることに。これ以上仕事を受けるのは危険なので、
営業活動を１年ほど凍結することに。

う〜ん、世の中まだ不況というのに、なんだこの景気は？

で、そんなに仕事を入れて、L3の仕上げや来年のCGAコンテスト
は大丈夫なのか？

●「Ｚ計画企画会議」  9月5日(火)   大阪晴れ、東京雨

Ｚ計画の第１回企画会議のために東京に行く。

いや、こんなにひどい目にあったのは久しぶりだ。
しょっぱなから気分を悪くし、最後にはガマンできず
全部吐いてしまった。だって、揺れたんだもん。
えっ？ 帰りの飛行機の話です。

企画会議の方は、いたって順調でしたよ。私が作った
各社に企画書を見せたところ、特に反対意見もです、
大筋で合意しました。ということで、DoGAの21世紀を占う
Ｚ計画は、ついに実行に移されることになりそうです。
でも、Ｚ計画の内容については、秘密です。

P.S.介抱してくれたスチュワーデスさん、ありがとう。

●「Ｚ計画始動」  9月4日(月)   晴れ

　明日Ｚ計画のために関係各社が集まるので、その企画書
資料の制作に追われる。

　Ｚ計画とは、「劇場版ＺガンダムのCGをDoGAで制作する」
というのは真っ赤なウソだが、極秘なので書けない。

　この計画が実行に移されれば、DoGAとしては久々の
ビッグプロジェクト、まさに21世紀に踏み出すのに
ぴったりだといえる。これから１年間は、DoGAのSTAFFの
半分が参戦することになるだろう。

●「うさ子海外出張」  9月2日(土)   曇り

　今月、うさ子が１週間ちょっと海外出張（ヨーロッパ）に
行くことが決定した。
　２歳の子供をかかえ、家事や育児が心配だ。
だって、これで家事や育児が、日頃よりスムーズにできたら、
家庭でのうさ子の立場が…。

●「声優との交流」  9月1日(金)   曇り一時雨

前々からセミプロの声優の方々と交流があるが、その声優さんの
方から、「ちっとも声優とCGアニメ作家間の交流が活発にならない」
とのお叱りの声が上がる。

そこで、10月を「声優とCGアニメ作家の交流強化月間」として、
双方にお互いの活動を啓蒙・PRして交流を促すことに。
まず、この９月中に、双方から４名ずつ代表者を出して準備委員会を
発足させ、強化月間中に行うこと、また実際にCGAアニメ作品に
声優さんに出演してもらうための手順や注意をまとめたマニュアルの
作成を行うことになった。