よみもの

イギリスの大学の学長さんに会うために、芸術系の
あるイベントに行く。

場所は京都、東山。由緒あるお寺の庭園。
池の上には、色づいた楓。
空は柿色に染り、猫の爪のような月が傾く。
遠くには五重塔のシルエット。
そこに鐘の音がゴ～ン…

という、これぞ“京都”、これぞ“和”という中に、
日英の現代アートの光るオブジェがデーン、デーンと。

このミスマッチの極みがアートなんです！


さて、レセプションにて、学長さんの他、現代アートの
方々と話をする。

CGアニメだって、現代アートに取り入れられているし、
CGアニメコンテストにもアート系の作品はたくさんある。
だから、決して異なるジャンルじゃないんだけど、
そこはまぁ、なんというか、話が微妙にかみ合わない。（笑）

ただ、中には興味深い話もあった。
銀座のギャラリーで、“萌え”をテーマにした芸術展を
開こうという企画。

昨今“萌え”というと、いかがわしいイメージが出てきたが、
これはけしからん。
ある意味ミロのビーナスだって、当時の萌えだろうし、
“萌え”は伝統ある芸術の王道と言えるだろう。だろう。

古今東西の萌え芸術として、ミロのビーナスなんかと
写楽さんを並べて展示したらおもしろい。
“これらをいかがわしい目で見る方がいかがわしいんだ”と。

…えっ、ちょっと無理があるって？

何を言う。

お寺に変なオブジェを置いても、アートと言ってしまえば
アートなんだ。
“萌えもアート”と言い切った方が勝ち！
．

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